貸したい相手を、大家や地域が選ぶ「さかさま不動産」、鳥取県八頭町に26拠点目の支局を開設

さかさま不動産(運営:株式会社On-Co、本社:三重県、代表:水谷岳史)は、空き家を借りたい人の想いを公開し、共感した大家や地域が借り手を選ぶ仕組みです。 従来の不動産流通とは逆に、“借り手の想い”を起点にすることで、非流通の空き家を掘り起こし、創業や移住促進など複合的な地域活性につなげてきました。 このたび、鳥取県八頭町に「さかさま不動産 鳥取県八頭支局」が開設され、12月4日(木)に開局イベントが開催されます。支局は、静岡・京都・高知・兵庫県尼崎市などに続く26拠点目となります。

人と地域をつなぐ視点で空き家を掘り起こす

少子高齢化や人口減少により増え続ける空き家。一方で流通している物件は限られ、「空き家はあるのに借りられない」というミスマッチが各地で顕在化しています。移住や創業のニーズが高まる今、空き家を「人と地域をつなぐ接点」として掘り起こすことが不可欠です。

鳥取県八頭町にさかさま不動産支局が開局

今回「さかさま不動産 鳥取県八頭支局」を立ち上げるのは、一般社団法人Yearning for Yazu Project(一社YYP)。代表の山邉さんは八頭町役場に勤めていた際、空き家や人口減少の問題に直面。全国の空き家対策の事例を見る中で、自治体と空き家所有者をつなぐ中間支援団体の存在が重要であると感じ、地域の有志と共に2022年に一社YYPを立ち上げました。 リノベーションやサブリースを手掛けながら、2023年度からは八頭町の空き家バンク事業を受託を開始。2024度は18件の成約を実現させています。

空き家バンクと両面で、非流通空き家へアプローチ

八頭町の空き家バンクサイトには、毎月500人近くの新規閲覧者と20〜30件の問い合わせが寄せられるなど、移住や空き家活用へのニーズが高まっています。一方、令和4年度の調査で町内に600件を超える空き家が確認されているにもかかわらず、登録は約70件にとどまり、潜在的な空き家の掘り起こしが課題となっていました(出典:八頭町空き家等実態調査 https://www.town.yazu.tottori.jp/uploaded/attachment/4691.pdf)。 そこで、非流通物件へのアプローチとして「さかさま不動産」を活用し、物件所有者が借主や用途を選ぶ新たな選択肢を導入することで、空き家の掘り起こしやマッチングを目指すこととなりました。 空き家バンクでは物件・大家側から住まいのマッチングを、さかさま不動産では借りたい人側から事業用物件のマッチングと両面からアプローチすることにより、地域に挑戦と出会いを生み出していきます。

産業支援・創業支援としての期待も

 八頭町は、2017年から廃校をリノベーションした拠点で創業支援を推進しており、事業意欲のある人材が地域に出店・定着するための物件探しやマッチングの仕組みを整える必要性が高まってきていました。 そのため、創業支援の一環として「さかさま不動産」で借りたい人の想いを可視化することで、町内に「挑戦したい人」を応援する土壌を醸成していくことも期待されています。

開局イベントについて

日時:12月4日(木)18:00〜 場所:隼Lab. 3階セミナールーム(〒680-0404八頭町見槻中154-2) 内容:①町長挨拶|②支局開設の背景|③ゲストトーク|④“借りたい人” プレゼン 対象:行政関係者、地域活動団体、物件オーナー、空き家活用希望者など ゲスト:株式会社On-Co(さかさま不動産運営会社)水谷岳史・奥田啓太・太田憲明 料金:無料 定員:30名 申込:https://qr.paps.jp/rvZLn 主催:さかさま不動産 鳥取県八頭支局|担当:山邉(やまべ) 連絡先:080-3878-3658(平日9時~17時) メール:yearning.for.yazu@gmail.com

参考:さかさま不動産とは

空き家を借りたい人の想いを公開し、共感した大家や地域が借り手を選ぶ仕組み。「誰にでも貸したいわけではない」という心情を持つ所有者の潜在物件を掘り起こし、借り手とつなぐことで、空き家は本屋や飲食店、ゲストハウスなど、創業や移住、関係人口創出の拠点へと再生してきました。 担い手の定着を通じ、地域に新たな経済・文化の循環をもたらすモデルとして、移住や創業支援に力を入れる自治体との連携も増えています。

今後の展開

現在は移住や空き家対策を進める上で、自治体の人手不足・ノウハウ不足に対応する「さかさまAI」の実証も進行中。関心の高まりを受け、導入を検討する自治体向けに毎月開催している説明会を2025年10月よりリニューアル実施しています。開局している支局メンバーから導入のきっかけや自治体との連携状況を共有するゲストトークなど、よりリアルに地域への活用を検討できる場を提供しています。今後も支局や自治体との連携を強化し、持続可能な地域づくりを推進してまいります。 [今後の実施予定] 11/25(火)19:30~ 12/2(火)13:30~ 1/13(火)19:30~ 1/27(火)13:30~

鳥取県八頭支局について

運営:一般社団法人Yearning for Yazu Project 代表理事:山邉裕司 設立: 2022年11月 所在地:〒680-0526 鳥取県八頭郡八頭町日下部1228-1 HP:https://yazukanko.jp/seeing_play/composite-facilities/yyp/ 増加する空き家や人口減少に取り組み「八頭町を憧れてもらえるまちに」と、有志が集まり設立。メンバーは、農家、公務員、移住者などそれぞれのバックグラウンドを活かしながら活動中。2023年度より八頭町の空き家バンク業務と移住定住センター業務を受託し、独自にサブリース事業も展開。

株式会社On-Co

代表:水谷岳史 設立:2019年3月 本社:三重県桑名市西別所1375 拠点:名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル HP:https://on-co.jp/ ミッションは「まだない未来をつくる」。強みは社会に必要と感じた概念を具現化させること。さかさま不動産や上回転研究所、丘漁師組合などを展開している。