株式会社On-Co(本社:三重県桑名市、以下On-Co)が運営する、物件を借りて挑戦したいことがある人の想いを可視化して貸主を募集するサービス「さかさま不動産」にて、コミュニティデザイナーによる「コミュニティの力でクリエイターの”やりたい”を叶える場」への挑戦が、東京都南麻布の物件とマッチングしました。
2040年には空き家率40%超
少子高齢化や人口減少などにより増え続けている空き家。2040年には空き家率は40%を超えると予測され深刻な社会問題となっています(※1)。国土交通省によると、売却・賃貸等のために情報を広く一般に提供してもよい所有者は15.6%のみ、情報公開はしたくないものの、まちづくりのための利活用であれば検討するという所有者は70%以上というデータが出ています(※2)。 ※1 総務省の住宅・土地統計調査 ※2 国交省「空き地等に関する所有者アンケート」
先に人の情報を得られる「さかさま不動産」
さかさま不動産は、空き家の情報ではなく「借りたい人」の情報を開示してマッチングをするサイトです。従来の仕組みを逆にすることで、物件の住所や家賃、残置物などの情報を、不特定多数に晒すことなく借り手を探すことができ、「家情報を公開せず借り手を探したい」「誰にでも貸したいわけではない」と思っている潜在的空き家の所有者へのアプローチや、チャレンジ精神を持つ人を地域に誘致することが可能となります。サイト上には「和風なシーシャ屋」や「気軽に演劇が出来る劇場」などの夢や想いが綴られています。
コミュニティの力で世の中に無い新しい仕組みづくりを
成約したのは、コミュニティデザイナー 加藤 翼さん(株式会社qutori 代表取締役・東京都在住)の挑戦。これまで共創施設の運営や、場へ命を吹き込む存在としてのコミュニティマネージャー育成など、コミュニティを横断する事業を多数手掛けてきました。今回新たに、資本や実績の有無に関わらず、加藤さんの会社に関わるメンバーと共に、クリエイター自身で創造するための物件を都内で探していました。
「誰にでも貸したいわけではない」南麻布の元畳工場
マッチングしたのは、東京南麻布にある元畳工場。職住一体型の4階建ビルのため、所有者は「誰にでも貸したいわけではない」と思っていました。そこで、さかさま不動産を活用しましたが、当初の指名者とは条件が合致せず。「良い人がいたら貸したい」とさかさま不動産の運営チームに託していました。その後、さかさま不動産から加藤さんを紹介。想いに共鳴しマッチングに至りました。
新たな都市開発のかたちへ
多くの大使館が集まる港区(日本にある大使館のうち約半数にあたる80以上)は、多くの外国人が暮らす国際色豊かな都市です。加藤さんは、土地柄を活かしつつ、地域とクリエイターの間にコミュニティマネージャーを介在させることで、経済や思いやりの循環を促し、新たな都市開発のかたちを追及していきます。(2月末着工予定)
今後の展開
「良い人がいたら貸したい」という大家さんからの相談が増える中、今回さかさま不動産が信頼の担保として介入した事例となりました。加藤さんが創る場ともパートナーとして連携し、関東と東海のアートや食文化の交流を図っていきます。
今後も、空き家活用に加え、挑戦を応援する仕組みで、適した地域活性化を担う人材とのマッチングに努めます。
【参考】空き家活用に加え、挑戦を応援する仕組みで地方創生へ
空き家発生の抑制と活用促進に向け、空き家の所有者と活用希望者を仲介する新たなスキームが求められる中、国土交通省「まちづくりアワード2022」にて”潜在する空き家の流通に繋がる画期的な発想”として特別賞を獲得しました。
自治体やまちづくり団体から相談も増えており、①移住希望者や空き家活用の需要はある ②空き家は沢山ある ③借りられる空き家がない ④地域にとって良い移住者を選ぶ必要がある という共通課題が視えてきています。
2022年からはさかさま不動産支局の展開を開始。空き家を介した関係性づくりを、風土や課題を理解した人たちが地域密着でフォローする仕組みを拡げ、地域活性化を図っています(支局は現在全国7拠点)
株式会社On-Coについて
共同創業:水谷岳史/藤田恭兵
設立:2019年3月
所在地:三重県桑名市西別所1375
事務所:愛知県名古屋市西区新道1丁目13-15昭和ビル(マダナサソウ)
HP:https://on-co.jp/
ミッションは関わる人々の主体性を向上させ、挑戦が溢れる面白い世の中をつくること。強みは社会に必要と感じた概念を具現化すること。さかさま不動産や丘漁師組合、上回転研究所、マダナサソウなどのPJを展開している。
本件に関するお問い合わせ
窓口:福田
TEL☎:080-5984-7800
mail✉:support@on-co.co